インド・ネパール旅行記②‐インド・コルカタからネパール・カトマンズまで‐
カテゴリ:レポート 投稿日時:2013年1月27日7:00 PM コメント:4 Comments
本研修旅行の目的は、「仏跡巡拝学習」です。
在家で学んでいる夫の家族ということで参加させていただけたのですが、
単なる観光とは異なる旅であることを前提にしての姿勢は当然のことでした。
学院生にとっては、
ブッダ(Buddha)※1の生涯において節目となった「釈迦八相(しゃかはっそう)※2」の地を巡り参拝・参観することを通して、
さらにその学びを深めるという学習の場です。
私も輪袈裟姿でお数珠を持ち、
仏跡ごとでの「お勤め」にも「勤行集」に目を通しながらご唱和させていただきました。
インド・ネパールの旅は、
関西国際空港発(11:00/17日・月)シンガポール経由、インドの東玄関口であるチャンドラ・ボース国際空港(Netaji Subhash Chandra Bose International Airport/20:50)に降り立ち、
専用バスでコルカタ(Kolkata)市内のホテルへ向かうところから始まりました。
そして、ネパール・カトマンズのトリブバン国際空港(Tribhuvan International Airport)から出国(27日・木)、
シンガポール経由で関西国際空港着(28日・金)までの11日間の旅となります。
初めてのインド・ネパールですが、
私にとっては現地で味わうダージリン(Darjeeling)やシッキム(Sikkim)などの紅茶も楽しみのひとつです。
クラクションを鳴らし我先に走る車と、
その間をすり抜け渡ろうとする人々の表情、
路上で眠っているのか倒れているのか分からない人の姿などが、
原色のネオンと暗がりの中に浮かびあがり、
その印象は混沌としたものに変わりました。
ホテルに到着(22:15)した後は、明日からの旅に備えシャワーを浴びて紅茶を入れ一服…。
一息ついて、ようやくインドの地に入ったという実感が湧いてきました。
さあ、事前学習をして修学旅行に参加する児童・生徒よろしく自分で作成したノートを開き、
コルカタについて復習です。
コルカタ(Kolkata:ベンガル語による呼称)は、
旧カルカッタ(Calcutta:英語による呼称)のことですが、2001年に正式名称となりました。
ベンガル湾に注ぎ込むガンジス(Ganges)河支流フーグリ川の東岸にあり、
17世紀にイギリス(1600)・オランダ(1602)・フランス(1604)が東インド株式会社を設立して以来、
イギリス植民地支配の中心地でありインド最大の都市でした。
インド独立(1947)後は、
ニューデリー(New Delhi:首都/北部の都市ガンジス河支流ジャムナ川の右岸)や
ムンバイ(Mumbai:旧称ボンベイ/中部西海岸アラビア海に面する港湾都市)に次ぐ、
第3の都市となっています。
コルカタ出身の著名人としては、
アジア人初のノーベル賞受賞者である詩聖タゴール(Rabindranath Tagore,1861‐1941/1913年文学賞)や
アジア人初のノーベル経済学賞受賞者である経済学者セン(Amartya Sen, 1933‐)、
空港名にもなっているインド独立運動家のチャンドラ・ボース(Subhas Chandra Bose,1897-1945)がいます。
タゴールは、東西文化の融合を思考し、
センは、それまでの定説を打ち破り貧困や飢餓は自然災害よりも
経済の分配法などに起因するものだと証明しました。
また、ボースはガンジーの独立運動に加わり逮捕・監禁され出獄の後コルカタ市長になるなどしましたが、
事故により急逝(47歳)しました。
インドではガンジーに並んで尊敬されている人物です。
明日の旅程を確認です。
一晩明けたら(18日・火)、いよいよ市内見学です。
*カーリー寺院→マザーテレサにより設立された施設「死を待つ人の家」→ジャイナ教寺院→国立博物館
*昼食
*ハウラー駅から急行列車でガヤー駅へ→専用バスで隣町のブッダガヤーへ
おやすみなさい!
※1ブッダ(Buddha):「目覚めた人」を意味するインドの古語「ブッダ」。中国語では「覚者(かくしゃ)」、また、「佛」は音(ブッ)をそのまま「人を表わす人偏に、それを否定する弗を創作し旁とした」もの。「陀」(ダ)は、梵語の音を佛に続けたもの。「佛陀」は、人ではあったとしても人ではない存在となったことを表わしている。仏教の開祖は、佛陀・釈迦牟尼・釈尊・世尊・おしゃかさまなど呼ばれるが、本ブログでは、ブッダを用いる。
※2釈迦八相(しゃかはっそう)ブッダの一生における重大事件を8つにまとめたもの。
①降兜率(ごうとそつ):菩薩(さとりを求める人)として修行していた天上界(兜率)から人間界に降りる
②托胎(たくたい):マヤ夫人(シャカ族の王妃)の体内に宿る/マヤ夫人は、自分の右脇から6本の牙をもった白い像が体内に入ったという夢を見たと伝えられている
③出胎(しゅったい):生まれる
④出家(しゅっけ):修行のため城を出る
⑤降魔(こうま):修業を妨げる誘惑や威嚇を退ける
⑥ご成道(ごじょうどう):悟りをひらく
⑦転法輪(てんぼうりん):教えを説く
⑧入滅(にゅうめつ):亡くなる
シッポさん、こんばんは
旅行記②を丁寧に読ませていただきました。
ブッダの生涯において節目となった
釈迦八相の地を巡る旅
※1&※2を読むだけでも、
大変勉強になりました。
勿論、他の部分もです。
コルカタの街、ホテルの中の写真も
興味深いです。
何事にも好奇心を持ち、
行動していくシッポさん!
好奇心を持って
人生を歩んでいくと
足取りが軽くなりますよね。
旅行記③も楽しみにしています。
ピアのっこさん
「…丁寧に読ませていただきました。」に、恐縮しています。
ブッダについては私も人並みの知識はありましたが、
「釈迦八相」についても詳しくは事前勉強で知ったことです。
訪問地と訪問先が分かれば、
後は学院生と同じとはいかないまでも理解しておきたい…という気持ちからですが。
で、おもしろくなったのです。
仏跡以外にもいろいろ訪問しましたし、
観光地とは異なる趣をもつ地で、
現地の人々の日常の一端にふれることができたこともよかったと感じています。
さあ、展開はどのようになりますやら…
楽しみにしてくださっているとのこと、
私も楽しみながらアップしてゆきたいと思っています。
シッポさん、旅行記②拝見いたしました。
「いよいよ本番!」のはじまりのようですね。
はじめてのインド・ネパールはいかがだったのでしょう。
見るもの、聞くもの子供のようなシッポさんだったのでは…
と思ってしまいました。
「さて…」とか「さあ…」の言葉にシッポさんの
今回の旅の一つの目的も感じますね。
やはり「百聞は一見に…」でしょうか。
そして異国での一服の紅茶のお味はいかがでしたか。
質問ばかりですが、あのすてきな「今夜のホテル」では
おやすみになれましたか。
私も行ったことがありませんので…単純な好奇心ばかりで
すみませ~ん、です。
シッポさんに負けない好奇心で次の旅行記③・④・・・を
楽しみにしています。
しゅんりんちゃん
「はじめてのインド・ネパール」はこれまで行った国々同様に、「何度でも行ってみたい国」となりました。
外国に限らず、できることならその地に1年は生活してみたい…ものです
観光と現地で暮らしてみるとでは、見えてくるものは違うはずです。
観光客は外貨やお金を落とす人ですから、どこにいっても歓迎されます。
しかし、そこに根を張ろうとする難しさは、多くの体験談が物語っている通りです。
本当の理解への糸口は、その先にあるのですから…。
でも、観光客ではあってもその限界を知った上で謙虚に体験するなら、
少しは見えてくるものもあるでしょう。
そんな視点を忘れずにアップしてゆきたいです。
拙文を楽しみにしてくださって、うれしいです。
節分も近いですね。