インド・ネパール旅行記⑤‐ご成道の地を歩いて・その2‐
カテゴリ:レポート日記 投稿日時:2013年2月17日7:00 PM コメント:4 Comments
引き続き、旅行3日目(2012.12.19・水)。
午前中の予定であった印度山日本寺→スジャータ村・スジャータ寺→苦行林→尼蓮禅河→ブッダガヤー大聖堂は、終わりました。
午後も歩くことが多くなりそうです。
さて、画像は、スジャータ村の人々の日常生活の1コマです。
二人の女性が小さな子をあやしています。
そこだけを見ていると、
かつて日本でも見られたなんとものどかな風景ですが、
BSアンテナが写っています。
添乗員氏の話では「電話はモバイル、電球はLEDオンリー」で、
急速に近代化された村でもあるようです。
昼食では、
つい先ほど目にしたスジャータ村の人々の暮らしについて、
目にし耳にした範囲ではあるのですがお互いに感じたことを話したことでした。
法律上では1950年に廃止されたとはいえ、
結婚や就業における差別、生活格差の大きさに、
カースト制度※1の残した負の遺産が人々の生活に多くの課題を残しているのではないか、
というのがそのひとつです。
もちろん、
一部を見て全体像を語ることは誤解と偏見をもたらしますので、
相手から学ぶ姿勢を忘れてはなりません。
自然との共生や地域の人々のつながりは、
むしろ、
私たちの方が再構築してゆく必要があるようにも思えます。
私たちこそ、
日常生活のなかに潜んでいる自分たちの貧しさに気づく必要があるかもしれません
午後は、
象頭山(ぞうずせん)遥拝→前正覚山(ぜんしょうがくざん)・留影窟(りゅうえいくつ)参拝です。
小さい車に分乗し、
象頭山の麓まで20分程度、
その後、20分程度移動して前正覚山に着きました。
ここで確認しておきたいことがあります。
私たちはシッダールタ(ブッダ)の誕生から入滅までを追っていますが、
順を追っての参拝とはなっていないということです。
城を出た(④出家)シッダールタは、
修行につきものの悪魔からの誘惑や攻撃を退けた(⑤降魔:こうま)というエピソーにも象徴されるように、
悟りを開く(⑥ご成道)までに行を重ねます。
午前中にスジャータ村の苦行林跡の草地から前正覚山を望みましたが、
ここに参拝する前に遥拝(ようはい:遠くから拝むこと)したのが、
象頭山です。
象頭山は、
シッダールタが悟りを開きブッダとなった(⑥ご成道)後に弟子になった、
ゾロアスター教※2の3兄弟が住んでいたところです。
前正覚山は、
文字通り「正覚(悟り)」する「前」に
修行(⑤降魔)のために座した場所です。
ここにはチベット仏教寺院があり、
苦行により骨と皮になったシッダールタの像が
留影窟(りゅうえいくつ)に奉ってあります。
苦行を捨て、尼蓮禅河で沐浴し、
スジャータから乳粥の供養を受けたシッダールタは、
再びこの山に登って悟りを開こうとしました。
それを恐れた山の神は下山を勧めますが、
そこに住んでいた龍がそれを拒みここでと懇願したことから、
シッダールタは自らの影を残して立ち去ったというエピソードがあります。
チベット仏教寺院まで、
決してゆるやかとはいえない坂を往復60分程度の歩きです。
留影窟の前では、
石の上にそのまま正座し「正信偈」で参拝しました。
チベット僧の方々が淹れてくださったお茶をいただいていると、
多くのサルが下りてきました。
決して、
こちらには近づいてきません。
ホテルへ戻り(18:00)、
夕食(20:00)まで一休みです。
希望者は、ライトアップされたブッダガヤー大精堂の参拝と、
バターランプの火の見学に出かけました。
ここブッダガヤーでは連泊でしたが、
明日の移動のために今夜は荷物の整理をしなくてはなりません。
明日は、
象頭山遥拝→王舎城城壁→ナーランダー仏教大学跡→七重の牢獄跡→霊鷲山(りょうじゅせん)を参拝・見学です。
クイズです。
三日目の夕食は、日本人に大人気のキーマ(ひき肉:ヒンドゥー語)・カレーでした。
ところが、現地のガイドさん曰く「みなさんのために特別に調理したものです」。
なんでも、インド・ネパールでは多くの人がこのカレーは食べないとのこと。
それはなぜでしょうか?
答えを、コメントにアップしていただくとうれしいです。
ヒント?解答!は、インフォメーション一覧「紅茶教室‐1月のレシピ‐」の中にあります。
画像とたくさんの文字がありますので、該当部分を期間限定で朱記!
次回をお楽しみに!
※1カースト(caste)制度:ラテン語の「castus(純粋・純潔・混ざってはならないもの)」、ポルトガル語の「casta(血統)」から。諸説あるが、中央アジアから南下してきたアーリア人がインドを支配しはじめたBC13Cに、その原型が生まれたとされている。現地住民との婚姻により混血が進んだが、風土感染症に対して免疫力をもたないアーリア人は死にいたることが多かった。その対応策として、異なった血の流入を防ぐため、また、混血度によって層化され、後に、宗教に組み入れられヒンドゥ―教に基づく身分制度となった。
バラモン(司祭Brahman:priests)
クシャトリヤ(王侯Kshatriya:royalty)
バイシャ(庶民Vaisya:commoners)
シュードラ(隷民Sudra:the lower class)
この下に不可触民が位置付けられている。
ブッダはクシャトリアであったという。
「アーリア」は、サンスクリット語の「アリア (aria, arya, 阿唎耶)」が語源。「高貴な」という意味で、支配者層アーリア人が自らをそのように位置づけた。
※2ゾロアスター(Zoroaster)教:拝火教とも。火を神格化し崇拝する。
※3ガネーシャ(gaNeza):人間の身体に片方の牙が折れた象の頭をもっている、商業・学問の神。
こんばんわ。シッポさん。
⑤は、クイズですか?)^o^(
じゃあ、答えは…みなさんのために「ひき肉」が
入っているからだと思います!
たぶん「ピンポーン」ですよね。
ヒント見たし…(笑)
解答は次回発表でしょうか。
それにしてもスジャータ村の進んでいること!
BSアンテナ、うちにも付いていないLED電球。
この近代化?
回りの風景とはミスマッチのようでもありますが、
この近代化が村の人に喜んでもらえていたら
うれしいですね。
今の現状のままからの進化の速さだと
今、生活している人達にこんな文明の機器に
めぐりあうことはないかも知れないのでは…と
思いましたが、どうなんでしょう。
おかしい言い方ですが、しっかり使って
欲しいですね。
うまくコメントできていないようにも思います。
それに私の単純な感想は、
ほんとうに単純!かもしれません。スイマセン。
もじ・文字・MOJIありがとうございました。
私もですね。
しゅんりんちゃん
「ピンポーン」!
宗教上の理由から
①どのようなものであれ肉(油脂含む)そのものが禁忌:ジャイナ教
②牛肉(油脂含む)が禁忌:ヒンドゥー教
③豚肉(油脂含む)が禁忌:イスラム教 と、いうことです。
目の前で牛肉や豚肉の塊をひいてもらって宗教上問題なしと確認できれば、
「カレーにすることはある」とのことでした。
添乗員氏の話では、
ヒンドゥー教徒がジャイナ教に改宗する場合、1週間の断食後に胃腸の洗浄をしてから…とか。
作家の曽野綾子氏によると、
民主主義は、
日々の生活に「電気」や「水道」が整備されて後に定着してゆくそうです。
社会的インフラが整うことで清潔に生活でき、
日々の生活のなかに人々の権利が保障されるようになるならば、
「しっかり使って」もらいたいものですね。
いつもの丁寧なコメントに感謝です(#^.^#)
シッポさん、「ピンポーン」ありがとうございます。
クイズってちょっとドキドキしますね。
賞品とか賞金に当たった気持ちで
問題を解いていますものね。
よく言う「とらぬ狸の…」です(笑)
ささやかな夢や希望がありますね。
シッポさんの旅行記も「へえー」って
驚きのことがいっぱいです。
知らないこと、知らない所もおかげで
「百聞は一見にしかず」の一端を感じさせて
もらっています。
さまざまな気分を味わっています。
ありがとうございます。
しゅんりんちゃん
「ピンポーン」にコメントをありがとうございます。
ピンポンpingpongよろしく、ピンポーンピンポーン…なんて、おもしろいですね。
「シッポさんの旅行記も『へえー』って 驚きのことがいっぱいです。」とありましたが、
うれしいです。
だって、シッポさんも旅行中は「へえー」って思うことばかりでしたし、
今も旅行記を書きながら「へえー」って思うことばかりですから…。
きっと、その「へえー」が伝わっているのかもしれませんね。
読みづらい文章と未熟な画像に目を通してくださって、ありがとうございます。