「しっぽのないシッポさん」のブログ

ベトナム・カンボジア旅行記その3/7‐補足:現地ガイド氏の説明について‐


 アンコールワット環濠での投網漁:男性(左側)が網(右側)を手にしている

 

7月16日にアップした“ベトナム・カンボジア旅行記‐ガイド氏らとのふれあい‐”の中で、

カンボジア・シェムリアップの現地ガイド氏が話されたものとして以下(*)のように掲載しました。

手元のメモをそのまま入力したものですが、説明を補足させていただきます。

*「識字率30%※1、義務教育制度もまだまだこれから※2、医療保健制度もない※3…。

でも、僕がおじいさんになっているころには、これが思い出話になるようにと願っています。」

※1 識字率について

 5歳から24歳までの若年層の識字率は87.47%に達し、男女差もほとんどなくなった。

7歳以上の全年齢を通じた識字率は78.35%(896万人)である。

1998年の62.8%(578万人)から著しく増加し、この10年で識字人口が1.55倍になった。

また、7歳以上の男女別の識字率は、男子83.99%、女子73.1%となっており、

10年前の男子71%、女子55.35%に比べ男女間の格差が著しく縮小した

しかし、老年層の識字率はわずか47.89%にとどまっており、

男女格差も30ポイント以上開いている。

その原因として、

「フランス植民地時代には、

カンボジア人はほとんど教育を受ける機会を与えられなかった。

地方には学校もまったくなく、学べたのは寺でだけだった」があげられている

(カンボジア国勢調査局,2008)。

以上、カンボジアウォッチwww.cambodiawatch.net/ 

プノンペン発日本語Websight  2009.9.23発表(要約:新保)

追記:1863年にフランスの保護国(後に植民地)となり、その後1953年に独立。

1975から4年近く続いた内戦でPolPot軍により多くの知識人が虐殺されたことから、

社会的インフラは人的および物的環境の両面において十分ではない。

今日でも、学校の授業は午前・午後と児童や生徒が入れ替わる2部方式であり、

大学教育においては3部方式をとっているところもある

(外務省HPwww.mofa.go.jp/mofaj/ およびその他要約:新保)。

ガイド氏の話された識字率30%は、

農村部と都市部におけるインフラ整備の差と厳しい生活の中で、

教育を後回しにしなければならなかった生活実感からのものと思われる。

※2 義務教育制度について

教育制度は、内戦後に4・3・3制で再スタートし1987年に5・3・3制に変わった。

現在は、日本と同じ6・3・3制であり、

大学教育(4~6)を受けることができるのは一部の富裕層である。

カンボジア王国憲法(1993年法)により、小・中における教育は無償である。

しかし、親が子どもを学校に通わせる義務は同法に盛り込まれておらず、

小学校を卒業できるのは50%余りという

(外務省HP www.mofa.go.jp/mofaj/ およびその他要約:新保)。

ガイド氏の、貧しくて学校に行けない子どもがいるという説明も事実であり、

この現実が「義務教育制度もまだまだこれから」と話されたものと思われる。

※3 医療保健制度について

PolPot政権時代に医師も含め知識層が虐殺されたため医療制度も崩壊しており、

現在再構築中。

例えば、観光客対応の病院はプノンペンとシェムリアップのみであり、

初期対応のみ可能。

多くの場合、帰国させるかタイなど近隣の国々に搬送されるかのどちらかである。

シェムリアップには、国際NGO“H&H(Heart and Hand)”による子ども病院があり、

医療費は無料であるが、入院などの場合は付き添いを必要とし負担感が大きい。

現地の多くの人々にとって、全額自費となる医療的ケアの受診はむつかしい

(外務省HPwww.mofa.go.jp/mofaj/ およびその他要約:新保)。

なお、カンボジアの平均寿命(WHO発表2010)は、

男59歳/女64歳(日本:厚生労働省発表2011 男79歳/女86歳 小数点以下四捨五入)。 

 


この記事へのコメント

  1. 紫陽花さん より:

    こんばんは。お疲れ様です。
    カンボジアについて、話を聞いて知っていた…にとどまっていた私と異なり、さすがシッポさん! 詳しいデータが分かるというのは、何より大切なことですね、今回は識字率が意外と高かったことに驚きました。しかし、親に義務がないということで、字は知っていて勉強したいという気持ちのある子どもがいても、それが陽の目を見るのは極わずか…ということですね。お腹いっぱいの日本人は、何事にも意欲が低いとよく言われますが…一体どうなんでしょうか…

    また、色々なことを教えて下さい!

    • シッポさん より:

      NHK朝の連続テレビ小説「おしん」(1983)が映画としてリメークされ来秋公開されるとか。おしん(設定:明治34年生まれ)は大正・昭和を生き抜いた女性ですが、貧しさから6歳で身売りされます。学校教育を受けることもできず、独学で、いわゆる「読み・書き・ソロバン」を身につけていきます。戦後、行商から身を起こしスーパー経営者として成功する…というのがそのストーリー。
      その詳細は異なりますが、どこの国でもその国の基礎を作り上げる世代があるということですね。ガイド氏はカンボジアの「おしん世代」になるのではないかと思いますが、私は、これまでのご苦労が報われる日がくることを信じています。
      さて、歴史的視点が欠如すると、つまり、過去に学ぶということがないと未来も描けないということなのでしょう…、若者の意欲の低さはその結果!?
      若者に「時代」を手渡す努力が私たちに求められている、と感じます。

  2. しゅんりんちゃん より:

    こんばんわ。
    「暑いですね」、が合言葉になりそうなこの頃ですね。

    今回の話の中身ですが、今の日本ではどれも当たり前と
    思って毎日漫然と過ごしてることばかりですね。
    満足はせず、まだまだ何かしらを要求してることも
    多いですね。
    平均寿命だって20年ぐらい違うんですよね~。
    20年って、生まれて一応の大人になる時間なんですね。
    今、日本で暮らせていることがどういうことなのかを
    感じずにはいられない内容でした。

    • シッポさん より:

      本当に「暑いですね」!さて、感染症による死亡率が改善されると、つまり、衛生的で安全な生活が保障されるようになると乳幼児の死亡率が下がり、平均寿命は伸びます。
      私たちの国も戦前までは今のカンボジアと同じ水準にあり、高度経済成長時代に飛躍的に伸びました。今の私たちの生活も多くの人々のご苦労があったからこそなんですねえ…。若い人々にも知ってもらいたい歴史の1ページですね。
      いやあ、それにしても、夜になってもまだ「暑い!」。
      いや、少し涼しくなってきましたが。

  3. しゅんりんちゃん より:

    暑い!暑い!と言っている間に、パソコンが先にバテて?
    しまってたようで、シッポさんの返信

  4. しゅんりんちゃん より:

    パソコンの回復がイマイチなのでしょうか…それとも…。
    こまぎれ返信で申し訳ありません。

    シッポさんの返信を見るのも暑さのせいで(笑)、おそくなってしまいました。

    「高度経済成長時代」ですね…そういえば見て来てしまったような…。
    便利になった形だけのことを思いましたが、平均寿命も
    そのおかげなんですね。
    ペットボトルのキャップを少しずつですが、集めてます。
    たしか、これも医療に役立つと聞きました。
    せっかく生まれてきた命は守らなければですね。
    こんなことでも少しでも協力になっていれば
    うれしいですね。
    今年はこんな暑さですから、溜まり具合も上々です。

    我が家、朝、起きたらすでに温度計は35℃の目盛り。
    シッポさんも、どうぞお気を付けくださいね。

    • シッポさん より:

      パソコンも熱中症になる…、ってことですよね、きっと(p_-)。シッポさんのPCも重~いんですよ、動きが。
      ペットボトルキャップの回収は、私もやっていますが小さくとも自分にできる貢献のひとつですよね。でも、そんなことやってもほとんど意味なしとする立場の方もあり、意見を聞けばそれなりになるほど…だったりするんですよね。その人に言わせれば、そもそも石油製品を製造することに問題があり、紙カップだって内側に石油から作られたビニルコーティングがしてあるのでマイカップ(陶器)を持ち歩いているとか。で、その人はペットボトル製品に限らず多くのものを買わないようにしているとか…。
      きっとその人は正しいのだろうけれど、私はついていけないモード…。
      図式としては、多くの多少の誤りを含んだ行動の集約 > 一人(と仮定)の正しい(と仮定)行動の集約、になるような気がします。ひとりひとりができることに取り組む…ことが大切なのです。まあ、その人もそのひとりですので…その人流ということですね。PC同様に重~い返信になっちゃいました。思いって、重いよね。

  5. ピアのっこさん より:

    こんばんは
    いつもありがとうございます。
    このところ、すっかり返信が遅くなっています。
    暑さのせい?ということにしてくださいませ。

    でも、オリンピック選手の頑張りを見ていると元気が出てきました。
    カンボジアといえば、オリンピックのことでは、ある日本のタレントさんがマラソンで出場できなくなったことを知っている程度の知識の私です。
    シッポさん、これからもよろしくお願いいたします。

    義務教育制度については、カンボジアでは、親が学校に子どもを通わせる義務がないのですね。
    学ぶ機会が充分にある日本の学生や子どもたち。気力の若さを保ちたい私も含めて、強い気持ちを持って頑張っていきたいものです。

    • シッポさん より:

      私のカンボジア行を知った人の一人から聞いた話です。
      昨日(8/1)某テレビ局お○場○○国では、イベント「○ひろしと走ろう!」があったとか…。その彼とイケメン俳優の○○理氏のおかげで、今、カンボジアは私たち日本人の間でブームとか。そんなブームにあなたも乗ったのね口調が、私には?…状態でした。いずれにしても、国情を知った人が関心を寄せカンボジアの人々とともにという動きにつながるならば、某マラソンランナーもイケメン俳優も貢献度は高いと評価されるべきですね。
      現地のNGO女性スタッフ(日本人)が、利益はカンボジアのためにという思いで活動していますと熱く語られたのが印象的でした。
      今年の暑さは、あついではなくあづ~い!あぢ~ぃ!と叫んじゃうほどですね。熱中症予防はEco知恵を活用しつつ万全にしたいものです。

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